投稿日時 2024-02-01 18:17:21 投稿者 宝輪 鳳空 このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
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わたしはギュルコ。 この星を旅する哀しき械奇族。 血の精霊とともに夕闇に降り立つ女。 涸れた大地を、朽ちた樹海を、凍える町をひとり行く。 癒やされたいと今は心に秘めながら。 復讐と怒り、殺戮と追跡の日々から疲れてしまった。 しかし容赦なく、夜の慟哭はわたしを急きたてる。 切り立った崖に立ち、宇宙に伸ばした両手を大きく広げ、愛しき人を待っている。 愛しき人。祖母よ。 あなたの声を待っている。 あなたに抱かれた安らぎを待っている。 育つ場所を選ぶ野の花のように、あてを求めてさまよいながらわたしの話をしよう。 美しさが失われたところで生まれた、わたしの話を。 https://ncode.syosetu.com/n9702is/ |
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