投稿日時 2024-04-14 23:18:21 投稿者 ![]() 宝輪 鳳空 このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
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この第13話はブルース・スプリングスティーンの『NEBRASKA』にインスパイアされました。この歌は実在の殺人事件をテーマに、スプリングスティーンが一人称で殺人犯になりきって歌っています。暗闇での独白、死の間際に自分が犯してきたことを呟くような曲です。ある音楽雑誌編集者が彼に「あなたは殺人者として歌っていますね。 同情に値しないような人間に対して、同情を呼び起こすことについて、よくよく考えてのことなのですか?」と訊いたそうですが、このような歌を歌わせるのは実は彼の宗教観から来ていると記事にありました。神への冒涜が変容して神への接近へと繋がる奇妙なねじれは彼の、特に初期の作品世界に一貫しています(自殺マシーンで暗闇の街を突っ走ることや真面目にやってもうまくいかず町全体を爆破し破壊したくなること=そこで起きる罪悪感すなわち神への意識)。 『NEBRASKA』の終わりに電気椅子に縛られた主人公はヌッと頭をもたげて「 Well sir I guess there's just a meanness in this world. (この世には理由なくただ卑劣な行為というものがあるんだよ)」と言う。それはもしかしたら人の心に潜む獣性ではないか。スプリングスティーンの冷えきった搾り出される発声は、変換するとまるで「君たちはこの事をどう考える? どう受け止め、君たちはどう生きる?」と訊いているようです。 ちなみに『NEBRASKA』は映画『BADLANDS/地獄の逃避行』に影響された楽曲です。 イラストの方は坂口尚先生の『…110よ』みたいな感じが欲しくて、参考にさせていただきました。 https://ncode.syosetu.com/n9702is/ |
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