投稿日時 2024-05-08 22:26:12 投稿者 宝輪 鳳空 このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
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冬の夜のラーメン屋は風情がある。 ガラス引き戸の隙間から白い湯気がモクモクと立ち昇ってる。 木目の看板に太い筆文字で『ラーメン・コイケ』。モジャモジャ髪に眼鏡の店長が今日もいる。 この前来た時は早朝だった。 店内はこんな時間でも関係なしに映画制作スタッフで賑わっている。 白シーツを被ったようなオバケのキャラクターや忍者の格好をした者、ADやスタッフたちの打ち合わせや反省会で活気がある。 この前来た時と同じ隅っこのテーブル席、こちらに背を向け座っている彼女がいた。 ブロンドの髪と黒いトレンチコート姿の、ギュルコお嬢。 おれはそっと声をかけた。 「こんばんは。ギュルちゃん」 「え?」 振り向く彼女は綺麗だった。 「ムライ!」 * * * ……この物語のラスト絵。 もし見ていただけたら幸福です。これまでも。 また描けたらいいなあ。 https://ncode.syosetu.com/n9702is/ |
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